平成25年度村政執行方針

はじめに

  平成25年第1回定例村議会の開催にあたり、村政執行に臨む私の所信について申し述べさせていただきます。
  早いもので、今回は4回目の執行方針、任期最後の執行方針となりました。3年前より、わかりやすい村政、永住できる地域、基幹産業の充実、観光・商業の活性化、人づくり教育を掲げ、安心して孫の代まで暮らせる地域づくりの目標のもと直面する課題に取り組んでまいりました。
  猿払村は資源豊かな、まだまだこれから発展する可能性のある地域です。日本一のホタテ資源量を誇る水産資源、年々着実に増加する酪農資源、今後開発可能な観光資源、今後期待される再生可能エネルギー資源があります。
 今後、これらの地域資源をさらに有効活用した産業振興、雇用拡大に努め、住んでいる人が住んでいて良かったと思える施策を実行してまいります。今、少子高齢化により人口減少が進む日本において、猿払村は人口増加を目指します。
  今、国においては厳しい財政が続いております。1990年代初頭にバブル経済が弾け、以後20年余りにわたるデフレ不況から脱出することができず、年々税収が減少しております。国の厳しい財政状況は、当然地方自治体の財政にも影響が及びます。当村も厳しい財政運営が続き、行財政改革を進める中、平成23年度決算におきまして、当面の目標である実質公債費比率18%以下を達成することができました。
 今後においても、引続き行財政改革を進める中、人口を増加させるための積極的な施策を実行してまいります。
  今年は開村90周年となります。この地域がさらに発展、そして人口を増加させるために、今ある人材資源を育成活性化し、新たな人材を受け入れ、郷土愛に満ち共に支え合う人づくりを行わなければなりません。
 90周年の歴史を振り返り、村民が一体感を持ち郷土愛を深めるために記念事業を展開してまいります。
 
以下、施策の大綱を申し上げます。
 
 
1.自然環境・観光 厳しくも豊かな自然環境との共生

 【海岸保全・河口閉塞対策】
自然災害から人命や財産を守るための海岸保全対策につきましては、浸食被害を受ける箇所の背後の状況等を考慮して、浸食対策を重点的に事業の推進を図るとともに、既に実施された護岸工等の補修整備を関係機関に要望してまいります。
河口閉塞対策につきましては、恒久的な河口閉塞解消に向けての調査を関係機関に要望してまいります。
 
 【観光振興】
観光振興につきましては、自然環境、産業、さらには豊富で新鮮な食材など
他に誇れる優れた本村の資源を道内外に広くPRしながら、本村のブランドイメージの確立に努め、観光客の集客を図ってまいります。
また、ドライブ観光の拠点となっております「道の駅」につきましては、観光協会や出店者の協力を得ながら、定期的なイベントを実施し、さらなる工夫を図り、積極的かつ効果的な観光情報の提供に努めてまいります。また、公園内施設を利活用しながら、体験型の旅行商品の造成を推進するなど、滞在型観光の充実にも努めてまいります。
 
 【環境衛生・循環型社会】
本村の恵まれた自然を守り、安心して暮らせる村づくりの一つに、家庭から排出される廃棄物の減量化、再資源化は欠くことのできないものであり、村民、事業者、行政がそれぞれの立場で、その役割を担うことが重要であります。
平成23年度に策定した第6期猿払村分別収集計画も、平成26年度からの第7期計画の樹立に向け、計画の見直し作業をしなければなりません。家庭ごみ分別の細分化推進を目指す上で、村民の皆さんにご理解とご協力をお願いし、
昨年に引き続き「家庭ごみの分別、減量化に向けた村民学習会」を開催するとともに、本年度で12回目となる前浜清掃も継続的に実施をし、本村の景観と生活環境の保全に努めてまいります。
最終処分場につきましては、施設の延命を図ることを目的とした一般廃棄物処理施設変更届け出を道に申請しておりましたが、本年1月17日付で認可が下り、廃棄物処理の嵩上げによる施設の有効活用、さらに、廃棄物処理の埋め立てを効率的に行うため大型作業機の導入も計画し、概ね平成34年頃まで埋立受入容量の増大を図ってまいります。
また、ごみのポイ捨てをはじめとした不法投棄が後を絶ちません。これらの対策としても看板の設置等を行い啓発に努めてまいります。
 
 【地球温暖化防止対策】
これまで「猿払村地球温暖化対策地域協議会」を中心に、協議・検討してまいりました温暖化防止対策について、本年度は村民・事業者の皆さんが設置するLED照明器具等、新エネ・省エネ設備への経費について支援し、明るく住みよい村づくりと温暖化防止対策を実行してまいります。
また、村内小・中学生を対象とした標語募集や事業所訪問、家庭や事業所を対象としたエコ・省エネ診断も、地域協議会の継続活動として取り組んでまいります。
さらに、再生可能エネルギーと臭気対策の一環として検討してまいりました家畜ふん尿を活用したバイオガス施設の導入に向け、関係機関と協議を進めてまいります。
村の事務事業に係る温暖化防止対策については、「第2期猿払村地球温暖化対策実行計画」を柱に、「猿払村地球温暖化対策庁内推進会議」を中心に、行政も一事業主として取組みを継続してまいります。
 
2.生活環境 利便性が高く、住みよい快適な村づくり
 
 
【住宅対策】
公営住宅につきましては、平成23年度策定の「公営住宅等長寿命化計画」に基づき、既存ストックの計画的な維持補修として、豊里団地において外壁及び屋根の改善工事を実施するとともに、鬼志別団地において老朽化した住宅の解体と建替事業を継続して実施してまいります。
「民営賃貸住宅建設促進助成制度」につきましては、昨年度から開始し、2棟8戸が建設されましたが、民間活力による住環境の整備を図るため、定住促進と地域経済の活性化を引き続き促進してまいります。
また、「持家住宅建設促進助成制度」は、本年度が最終年度となっていることから、実施効果の検証と今後における課題等を整理し、今後の住宅施策全般のあり方について協議決定してまいります。
 
 【道路整備対策】
道路施設は、産業・経済・文化の発展の基盤であり、生活や経済活動に与える影響が大きく、施設を保全し、安全で円滑な交通の確保を図っていくため、鬼志別市街13号線改良舗装を実施し通学路や利用者の交通確保を図ります。
維持管理につきましては、橋梁長寿命計画に基づき部分的に修繕や老朽化が著しい橋梁は実施設計に着手いたします。また、道路街路灯は老朽化による危険箇所の点検業務を行い、修繕計画を立ててまいります。
除排雪においては、除雪車1台を更新して、体制の強化を図ります。
国道・道道につきましては、地域要望を基に防雪対策の強化や路面舗装補修と通学路の歩道除雪等を要望してまいります。
なお、国道238号線東浦から浜鬼志別間の海岸浸食対策として計画されている「浜猿防災事業」につきましては、今後も関係者及び関係機関と十分協議してまいります。
 
 【公共交通の利便性向上】
  宗谷バス路線の変更により村営バス知来別線を廃止し、交通空白区域となる小石地区と鬼志別苗畑地区住民の足を確保するため、完全予約制によるデマンドバスを運行しており、利用者の皆様にも従来の乗降方式から予約方式に変更になったことにも慣れていただき、多くの皆様にご利用をいただいているところでありますが、今後も利用者の皆様からの声をもとに、より利用しやすい環境を整備してまいります。
  また、福祉タクシーにおいても、利用対象年齢を70歳以上から65歳以上に引下げ、高齢者及び障がい者の方が、村内どこでも1台片道500円で利用できるように改正し、予想を上回るご利用をいただいておりますが、引き続きさらに利用しやすい料金体系や運行日等の検討や見直しを進めてまいります。
 
 【情報通信基盤の活用】
  「光ファイバー網」の運用開始から2年が経過し、地上デジタル放送視聴や防災行政無線に代わる音声告知端末、村内無料電話において、情報通信事業を展開しております。また、超高速インターネットサービス契約数も当初の予想を上回り、平成25年1月末には532件となり、都市部との情報格差の解消はさらに進んでおります。今後は、安定したサービスの提供に努めるとともに、様々な行政サービスへの利活用を検討し、利用促進を図ってまいります。
 
 【簡易水道・下水道対策】
簡易水道事業につきましては、水道施設の良好な維持管理や老朽化した施設の維持補修等を行うことで、安定した水道水供給に努めてまいります。
施設改良においては、浅茅野地区道営農地整備(営農用水)事業の早期着工に努めます。また、富士見橋橋梁添架管補修工事により脱落防止を行い、施設の延命化を図ります。
下水道事業につきましては、鬼志別地区の更新は昨年度完了し、除く各処理施設も更新時期となっており、老朽化や機能低下の診断等を検討して、安定した水処理の保持に努め、個別排水・合併浄化槽を継続して推進し快適な生活環境の維持に努めてまいります。
 
3.防災、医療・救急、地域安全活動 安心して生活できる環境の整備

 
【地域防災の充実】
  昨年度作成した津波ハザードマップをもとに、市町村レベルでも見直しが必要とされている「地域防災計画」や「津波避難計画」等の改定を実施し、安全な避難場所やルートを特定するとともに、各地域での意見聴取をもとに、新たな防災計画の周知徹底に努めてまいります。
  また、津波被害を想定した高台への安全な避難ルートの確保のため、知来別地区で「避難路」、浜鬼志別地区で「避難階段」の整備事業を実施するほか、昨年度に浜鬼志別地区に整備した災害時備蓄品整備事業を本年度も継続して実施し、防災計画の改定に併せて、村内の公共施設を中心に避難所標識や海抜表示看板の設置を実施いたします。
 
 【消防行政対策】
すべての村民が安全で安心して暮らせる住みよい村づくりを推進するため、消防署と消防団並びに関係機関と連携し、火災及び救急や救助体制の強化を図り、自然災害の対応も含め、住民の生命と財産を守るための体制強化を進めてまいります。
そのため、消防水利の拡充と消防装備の充実を図るとともに、火災予防の強化と村民一人ひとりの防災意識を高めてまいります。
さらに、高齢者の方々が安心して毎日を過ごせるように、緊急通報システムの効果的な運用を図り、医療機関及び福祉機関と連携のもと,高齢者の方々に消防の特性を活かした、きめ細やかな支援や対応に努めてまいります。
また、地域に密着している消防団員の高齢化と消防団員数減少等、一部では団員の確保が困難な地域もあり、猿払消防団の体制強化を図るための協議及び検討を進めてまいります。
 
 【医療・救急体制の充実】
村唯一の一次医療機関として保健・福祉・消防さらには社会福祉法人猿払福祉会と連携を密にし、患者本位の医療サービス提供に努めてまいります。
病院としては人口増加に繋がる取組みは難しいですが、人口を減らさない対策としては、村民が住み慣れた家や地域で安全・安心して暮らし続けられるような通院体制が整備されたことから、気軽に相談できる「もっと身近な病院づくり」を目指してまいります。また、在宅医療である訪問診療や訪問看護の充実に努力してまいります。
  今年度も医療スタッフの定年退職者が多いことから、その確保・充実にも努めてまいります。また、病院等の経営状況の透明性を高める趣旨から地方公営企業法が46年ぶりに改正され、平成26年度から適用されるためその準備を進めてまいります。
村民が安心して生活できる救急救命体制を確立するため、救急隊員の研修教育の充実を図り、さらに救急救命士の養成に努めるとともに、救急出動で重症傷病者が発生した場合においても医療機関との連携を密にし、ドクターヘリの有効活用に努めてまいります。また、村民に対する応急手当の普及と「AED」を使用するための講習会を展開し救命率の向上に努めてまいります。
 
 【交通安全の推進】
  本年2月15日に、村内における交通事故死ゼロ2,000日を達成することができました。現在は本年9月3日の2,200日達成の目標に向けて、関係機関と協力し努力しているところであります。引き続き交通安全に対する意識の向上を図るため、交通安全協会・交通安全指導員会を中心に、自治会や関係団体と連動した運動の展開を図ってまいります。
 
 【防犯対策の推進】
防犯対策を推進するには、引き続き声かけを始めとした防犯協会及び自治会連合会の協力を得ながら、村民個々の意識の向上に努めます。
 また、地球温暖化対策推進事業で平成23年度に海岸3地区に先行的に設置したLED防犯外灯について、来年度から残る地域全てに計画的に設置するため、関係自治会との協議を進めてまいります。
さらに、犯罪被害者支援に向けた地域社会による理解と関係機関との一層の連携を進めるなど体制の強化を図ります。
 
4.教育、文化、スポーツ 未来を拓く人づくり
 
【教育行政対策】
情報化の進展、少子高齢化等とともに、価値観やライフスタイルの多様化、人間関係の希薄化など社会の状況が大きく様変わりしているのは猿払村も例外ではありません。
先行きの見えない時代だからこそ、変化の波をチャンスに変え未来を明るくたくましく切り拓く人づくりが重要であります。
教育はまさに「人づくり」です。先見性、創造性、チャレンジ精神、ふるさとを愛し地域発展に貢献できる人材を育成することが、生まれ育って良かったといえるまちづくりを支え、猿払村に住みたいと願う人を増やす基盤になります。
そのため、今後変化が予想される教育制度の動向を踏まえつつ、「知識や技能を使える力」「社会で共に生きる力」「意欲をもって未来を拓く力」を柱に信頼される学校づくりを進めるとともに、「生きがいと有用感を持てる」猿払らしい生涯学習の実現に向けた取組みを、教育委員会との連携を密にし村全体で教育環境の充実・発展に努めてまいります。
 
5.地域産業 基幹産業の強化と新たな産業振興への挑戦
 
 
【酪農振興】
酪農家の収益性向上を図るため、草地や農道といった農業基盤整備の適正な
維持管理に努めるとともに、中山間地域等直接支払交付金の活用による農業者の自主的活動を推進してまいります。
また、営農と環境の調和を目指した臭気対策やバイオガスの有効活用につきましては、猿払村地球温暖化対策地域協議会の協議内容を踏まえ、関係機関・団体とも連携を図りながら、地域の実情に即したより有効的な対策の実施に向けた取組みを進めてまいります。
「牛乳と肉の館」における牛乳、乳製品の製造と体験実習については、消費の拡大と安心・安全を象徴する事業であることから、継続して推進してまいります。また、施設の老朽化が著しいため、必要な修繕を実施しながら、地場産業及び観光振興の視点で「牛乳と肉の館」の運営形態・方法・事業内容について検討を進めます。
担い手後継者の育成と経営を支える良き配偶者の確保及び新規就農対策は、地域づくりや農地保全などに欠かせない重要な課題であることから、関係団体と協議をして異業種の若者達に交流などの出会いの場の提供をしてまいります。
村営牧野につきましては、施設等の修繕を行いながら、現状規模の確保をしてまいります。
 
 【水産振興】
漁業の振興につきましては、水産資源や漁場環境に努めながら、収益性向上を図るため、3漁港などの基盤整備を促進してまいります。
また、老朽化による漁船上架施設の新設につきましては、平成27年度の供用開始に向けて引き続き取り組んでまいりますし、今年度はクレーン施設の設計と既存施設の解体設計を行ってまいります。
水産加工業の振興につきましては、水産加工品の安全供給確保のため、安全衛生管理の徹底など関係機関と連携し、加工技術の向上と消費需要の拡大を目指します。
さらに、仮称でありますが「水産物鮮度保持・加工処理施設」の建設に向けた協議会を立ち上げ、漁業生産基盤の拡充になるように進めてまいります。
 
 【林業振興】
森林がもつ水資源や生態系保持などの公益的機能の維持・増進を図り、民有林との連携のもと広域的な森林づくりを進めるため、民有林の施業事業費に対して助成を行ってまいります。
   また、本年度は、平成3年植栽の除伐事業を行いながら、計画的な整備も併せて行ってまいります。
  エゾ鹿の増頭による森林や草地、さらには家庭菜園などへの被害が著しく、駆除対応が追いついていないのが現状であるため、引き続き猟友会に駆除の協力をお願いしてまいります。また、家庭菜園などの保護のため、柵設置費用の助成を検討してまいります。さらに、昨年度から猟友会と協議してまいりました「鳥獣被害対策実施隊」の結成に向けて取り組んでまいります。
 
 【商工業の振興】
中小企業指導事業補助金並びに地域振興事業費補助金の継続を行いながら、中小企業者の経営基盤の安定化を図ります。また、商店街活性化対策として、商工会青年部に立ち上げていただいた「さるカフェ」につきましては、高齢者の交流の場や買い物時の休憩の場などとしての効果的な取組みと評価するものであり、今後もその活動に支援と協力をしてまいります。
   消費者保護につきましては、生活環境が日々複雑かつ多様化する中で、悪質商法によるトラブルに巻き込まれるケースも多くなっております。広域で取り組んでおります消費生活相談の窓口の活用について、広く村民へ周知を図り、安心・安全な暮らしの確保に努めてまいります。
   労働対策につきましては、稚内ハローワークなどと連携しながら求職者の就業促進に努めてまいります。また、指定管理施設における障害者の雇用拡大についても引き続き協力を求めてまいります。
 
6.保健、福祉 健やかに暮らせる村づくり

 
 【健康づくり・保健予防】
村民一人ひとりが、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、自らの健康状態を自覚し健康の増進に努められるよう、各種健(検)診の実施はもちろんのこと、広報やホームページを活用した健康に関する情報の提供に努め、併せて、昨年度から開始した「さるふつスマイル事業」の継続により受診率の向上や健康増進事業への参加者の増加を図ってまいります。
さらに、健康づくりを進めることで村民一人ひとりの生活の質を高め、健康寿命をのばすことが医療費の軽減に繋がることから、健康増進に関する施策について定める健康増進計画を策定してまいります。

 【母子保健】
少子化と言われている中、昨年度の本村における出生数は40人を超えるという大変喜ばしい事態となっており、村としても引き続き安心して出産していただけるよう、妊婦健康診査の公費負担や、乳幼児期からの健診、予防接種、相談支援、さらに保健師、管理栄養士による訪問指導などを行い、産み・育てやすい環境づくりを継続してまいります。
 
  【地域・高齢者福祉】
子どもからお年寄りまで、全ての村民が住んでいて良かったと思える村づくりのため、行政が核となって、福祉活動に多くの村民参加を促し、互いに支えあい、村を挙げて地域福祉を推進することが重要です。
子育て事業、介護予防に関する相談・生活支援などの利用しやすいサービスの提供、生きがい活動の推進、成年後見制度の確立を含めた権利擁護事業など、行政が進める施策の積極的な情報提供と参加奨励に努めます。また、自治会や民生委員児童委員、社会福祉協議会など村内各関係機関等の連携・相互協力を得ながらモデル地区を設定し、「支え合いマップ」作成等、地域全体での見守り体制の整備、福祉施策の推進を図ってまいります。
また、高齢者福祉施策検討会議において検討中の、在宅サービスの充実のための具体的施策につきましては、平成26年度着手を目途に可能性や条件整理の検証を含めて継続して作業を進めてまいります。
 
  【障がい者への支援】
障がい者福祉の推進は、障がい者一人ひとりが抱える悩みや課題を個別に理解し、その支える家族の思いを共有し、それぞれに情報提供や助言が行える環境の整備が必要であり、昨年度発足した障がい児(者)を支援する会「ななかまどの会」との連携や、長年の課題である障がい者の家族会設立をはじめ、支援事業の推進を図ってまいります。
さらに、新たに施行される障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づき「個人としての尊厳」を尊重し、共生社会実現に向けた日常生活・社会生活の支援、社会参加機会の確保に資するため、支援事業の継続のほか、権利擁護のための成年後見体制の整備を図ってまいります。
 
  【保育行政対策】
   村では他市町村に比べ合計特殊出生率が高く、この背景には経済的な豊かさと安定があると思われますが、一方でひとり親家庭が増加し、支援が必要と思われる家庭も増えてきております。親の就労に関わらず、すべての子育て家庭への子育て支援に社会全体で取り組むことがさらに必要となり、手厚い心の通った支援をすることが将来の猿払村を担う子ども達が安心して住むことのできる地域になると考えます。
  これまで、特に低所得・生活弱者世帯への保育料の軽減を図り、経済的な負担に配慮する施策を展開してまいりましたが、さらに安心して子育てができる環境づくり、サービスの向上と保育の充実、そして老朽化してきた施設の維持管理に努めてまいります。
保育の中では学校等との連携を図り、猿払の子ども達の「生きる力」を育てるための生活リズムの立て直し、体力向上、食育にも重点を置き、子ども達の健全な発達を保障していくことを継続して実施してまいります。また、療育の子ども達への適切な支援と、関係機関との連携、スムーズな学校への移行を図ってまいります。
  子育て支援センターでは、予防的支援に視点を置き、親子が気軽に交流できる広場、講演、講座の開催、虐待の早期発見、ブックスタート、家庭訪問等を展開し、各地域の子育てボランティアとともに子育て支援の拠点づくりに努めてまいります。
  学童保育における児童クラブでは、学校終了後の時間を安全に過ごせるように保育所施設を有効に利用し、長期休み期間中は工夫ある休みとなるように配慮し、学習の補完も学校と連携をし行ってまいります。
 
  ひとり親家庭・生活自立への支援
ひとり親家庭は、児童の養育や健康面の不安など生活の中に多くの問題を抱えており、安心して子育てを行いながら生活することができるよう、保健福祉課を中心に、子育て支援センター、民生委員児童委員、自治会や学校などと連携し、相談・支援を行う体制を維持しながら、ひとり親家庭の自立と安定のため、引き続き各種制度の紹介と利用の促進に努めるほか、医療費負担軽減を図ってまいります。
 
  【国民健康保険事業】
依然として医療費は高止まり傾向が続き、財政運営の厳しい状況が続いており、医療費の削減により安定的な運営を確保するために、引き続き、レセプト点検の強化による適正な診療報酬支払の推進、重複・頻回多受診者への適正受診の指導、被保険者の医療費及び健康に対する意識の啓発を始めとした情報提供、医療費削減に向けての啓発活動に努めてまいります。
さらに、不適切な食生活や運動不足などの生活習慣は、肥満症・高血圧症・糖尿病等の生活習慣病の発生を招き、重症化すると脳卒中等を発生する可能性が高くなることから、このような事態を避けるため、早い段階で発見することが必要であり、特定健診受診率の向上を図るため、対象者に通知及び電話勧奨の実施を継続してまいります。
  また、国民健康保険税につきましては、口座振替制度の奨励、滞納未然防止の広報活動、個別訪問の強化など関係課と連携を密にしながら、収納の確保に努めてまいります。
 
  【介護保険事業】
  昨年度策定した平成24年度から平成26年度までの「第5期猿払村介護保険事業計画」に基づき、在宅介護サービスに重点を置きながら、村民が望む地域密着型サービスを検討してまいります。
 また、第5期計画の中間年にあたることから、平成27年度からの第6期計画に向けた介護保険料の試算を進めてまいります。
 地域包括支援センターにあっては、一人ひとりの高齢者が地域の人々とふれあい、個人の尊厳を保ち、住み慣れた地域でその人らしく健康で安心した生活が送れるよう、介護に携わる家族支援を含め、適切な介護プランの作成や利用支援手当の拡充などサービスの利用促進、権利擁護体制の整備に努めてまいります。
 
  【後期高齢者医療制度】
 後期高齢者医療制度については、廃止の方向が出されたものの、いまだ関連法案が提出されず、政権与党も昨年末に変わり、先行きは不透明な状況であるため、今後も制度改正等に注視するとともに、北海道後期高齢者医療広域連合と連携しながら、円滑な業務を執行してまいります。
 
7.住民参画、交流・連携 参加と交流による一体感のある村の構築

  
【村民と共に創るまちづくり】
地域社会の持続的な発展を図るためには、地域の結びつきや人と人との繋がりが大切で、村民同士、村民と役場との情報の共有が必要です。そのために、多くの村民から意見・要望を聞く「まちづくり懇談会」は重要なものと位置づけ、引き続き開催をしてまいります。「地域担当職員制度」は、徐々に浸透しており、より一層地域に根差した取組みを積極的に行ってまいります。
自治会連合会による「地域間交流事業」と位置付けたスポーツ交流会は、多くの住民が参加し、地域間の交流が促進されるよう支援を行ってまいります。
また、情報共有のため村広報誌や村ホームページの役割は有用で、見る側の目線に立ち、公正で透明性のある行政情報を発信し、住民と行政が一体となったまちづくりに取り組んでまいります。
 
 【国内外の交流の推進】
  国外交流では、平成23年度から、サハリン州オジョールスキイ村との学童交流事業を再開し、昨年度はオジョールスキイ村からの訪問団を受入れ交流を深めてまいりました。本年は、本村拓心中学校生徒がオジョールスキイ村を訪問する年であり、両村間の交流事業を今後とも継続・発展していけるよう、さらには本年が開村90周年にあたることから、記念式典にオジョールスキイ村関係者を招待し、交流事業の推進に努めてまいります。
また、村内加工場等で働く中国からの技能研修生及び実習生と村民の交流事業については、村国際交流協会を中心に、研修生等を受け入れている団体等と協力しながら文化交流事業の充実を図り、継続して推進してまいります。
石川県内灘町と猿払村との繋がりは、今から120年ほど前の本村のホタテ漁場の開拓に始まります。今年度は、平成26年度に予定しております連携に向けて、交流のあり方などの準備を行ってまいります。
また、都市住民との交流を促進するために、相談窓口を開設し、ホームページなどを通して情報を発信してまいります。
 
 【開村90周年記念事業】
平成25年は開村90周年の節目の年で、それを祝う行事などを通し、10年後の100周年に向けた村民の一体感の醸成や村のイメージアップなどを図ってまいります。
 
 【村史編さん発行】
「猿払村史~第2巻」は、本年度発行に向け作業を進めます。村史編さん発行委員会委員をはじめ、村民の皆さまのご協力をいただきながら作業を進めてまいります。
 
8.行財政基盤 健全で効率的な行財政基盤の確立
 
 【行政組織の効率化】
  わかりやすい村政を目標に掲げ、これまでに機構改革を実施し課の名称も覚えやすいものへと改正してまいりました。ここ数年、退職者が多い傾向が続くことから、定員管理計画に基づいた計画的な職員採用に努めるほか、組織の効率化と適正な職員配置に向けた機構改革について検討してまいります。
 
 【行財政運営】
第6次猿払村総合計画の進行管理を的確に行い、自立する自治体経営を推進するため、引き続き事務事業の評価を行い、公会計制度をもとに計画的かつ効率的な財政運営に努めるとともに、財政情報を分かりやすく公表してまいります。
 
 【行政システムの効率化】
  これまで各自治体において、個別にサーバの設置・管理をしてまいりました「住民基本台帳ネットワークシステム」につきまして、サーバの一括共同利用を推進し、災害時等におけるデータ消失の防止と管理経費の軽減による効率化に努めてまいります。
  
おわりに
 
 以上、平成25年度の村政に臨む所信と基本的方針について述べさせていただきました。
  昨年末の総選挙により新たな安部政権が誕生し、三本の矢と呼ばれる大胆な経済政策、金融政策、財政政策、成長政策により経済再生が推し進められております。経済学者によっても賛否両論のある政策ではありますが、期待する効果が生まれ、20年に及ぶデフレ不況から抜け出ることを期待します。
また、一方で国は、地方交付税を減額し、地方公務員の給与削減を要請しております。この方針はおそらく今後も続くでしょう。
  このような中で、猿払村はどのような道を歩むべきなのか。猿払村は地域資源を活かした産業を振興させ、住んでいる人々が安心して暮らせる地域を創り、過疎化が進む中であえて人口増を目標とします。そのためには「自分達の地域は自分達で守る」意思をしっかりと確立し、自力で進んで行かなければなりません。そして、我が地域猿払村はそれができる地域です。
   90年前、ホタテ、ニシン、サケ等の豊富な水産資源、そして森林資源を基礎に誕生した我が村は、その後森林資源は衰退し、石炭資源が発掘され人口面では最盛期を迎えます。しかしその後石炭資源は埋もれ、水産資源も一度枯渇するも再び蘇り、新たに酪農資源が生まれます。今日のホタテと酪農の里猿払村です。我々は地域を自分達で守る資源を持っています。しかしこの資源にも限界がありますが、さらに質を高め、新たな資源を発掘してまいりたいと考えております。
 
  「地域の資源は皆の資源」の共通認識のもと、皆で支え合い皆で創るまちづくりを行い、孫の代まで安心して暮らせる地域を創ってまいります。
  結びになりますが、村民の皆様の深いご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、平成25年度村政執行方針といたします。
 
 
猿払村長  巽    昭

お問い合わせ

総務課 総務係
電話:01635-2-3131

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